【備忘録】Ubuntuをインストールしたあとにやったこと
このまえ、それまでUbuntu12.04が入っていた自分のノートパソコン(lenovo ideapad S10e)に、Ubuntu14.04LTSをインストールしたので、そのときに入れたパッケージやアプリケーションについてまとめておきたいと思います。
普段使っているPCもOSはUbuntuで、ほとんど同じ構成なのですが、自分が何を入れたかとか、どこを設定したかとかいうは、不便な点が見つかってはじめて思い出せるものなので。。
ということで、このエントリの目的はあとで自分で見返した時に、新しく別のPCにインストールした時も簡単に環境を作り直せるようにすることです。 しかし、他の人がこの通りにしてもその人にとって使いやすい構成にはならないと思うので、おすすめのソフトウェアの紹介と思ってもらって読んで貰えればと思います。
基本方針:
- 設定ファイルはGitHubでdotfilesとして管理しておく
- それ以外に必要はパッケージはリスト化し、コマンドとしても残しておく(コピペ用)
- gitでインストールする必要のあるものは、その場所とインストールするためのコマンドを残しておく
(大体)セットアップする順番
[前準備]プロキシの設定が必要な場合
.bashrc、/etc/environment、/etc/apt/apt.confを編集
.bashrc
export http_proxy=http://http_proxy_host:http_proxy_port
/etc/environment, /etc/apt/apt.conf
http_proxy=http://http_proxy_host:http_proxy_port
大文字バージョンを書いてもいいかも
Wi-Fiのドライバをインストール
lenvo S10e固有の問題として、普通にインストールしただけだと、Wi-Fiがうまく動作しないことがある。(というか、自分の場合は間違いなく動作しなかった) これを期待通りに動かすためには、既存のパッケージのアンインストールと新たなパッケージのインストールが必要となる。
sudo apt-get purge bcmwl-kernel-source broadcom-sta-common broadcom-sta-source sudo apt-get install b43-fwcutter firmware-b43-installer
これで再起動すれば、うまくWi-Fiを掴んでくれるようになると思う。 また、このインストールを実行するために、インターネットに接続できる環境にいる必要があるわけなのだが、それは有線でつなぐなどしていればそれはきちんと動作するので問題はない。
git
設定ファイルとかインストールするのにまず必要。
sudo apt-get install git
以後gitを使う場面でうまく行かない時には、~/.netrc
に以下のように記述する:
machine github.com login your_user_name password your_password
GitHubのユーザー設定
git config --global user.email "user_email@example.com" git config --global user.name "user_name"
vim
設定ファイルをいじるのにも、まずはこれがないと。
sudo apt-get install vim vim-gtk
次に、後で設定ファイルを入れた時のために、NeoBundleを入れておく。
mkdir -p ~/.vim/bundle git clone https://github.com/Shougo/neobundle.vim ~/.vim/bundle/neobundle.vim
zsh
自分は基本的にzshを使っているので、できるだけ早くに設定してしまいたい。
sudo apt-get install zsh
oh-my-zshをインストールする:
wget https://raw.github.com/robbyrussell/oh-my-zsh/master/tools/install.sh -O - | sh
確か、上のコマンドを実行するだけでzshをデフォルトにするかどうか訊かれると思うが、自分で実行する方法も書いておくと
sudo chsh -s /bin/zsh
でzshをデフォルトのシェルに設定できる。
pluginとしてzsh-syntax-highlightingをインストールする:
cd .oh-my-zsh/custom/plugins git clone https://github.com/zsh-users/zsh-syntax-highlighting.git
すでにある関数やプログラムの場合には緑色、候補がある場合にはデフォルトの色、それに続くプログラム名が存在しない時には黄色で表示されるようになる。 記憶力がなく、自分のコマンドに自信のない場合や、タイプミスの多い人にはとってもおすすめなプラグイン。
dotfiles(各種設定ファイル)のインストール
これは自分用に作った設定ファイル群であるが、基本的にはホームディレクトリ以下に配置する形式のもので、パスワードなどの個人情報が載っていないものはすべてGitHubにあげて管理しておくことにしている。 dotというスクリプトを実行することで、新しい環境の正しい位置にシンボリックリンクを貼ることができる。
git clone https:github.com/ssh0/dotfiles.git ~/.dotfiles cd ~/.dotfiles/bin dot set
もし、環境に依存する設定が必要な場合には、dot unlink ファイル名
を実行すれば,シンボリックリンクを削除してファイルをコピーしてきてくれる。
build-essential:
大体ソフトウェアのコンパイルに必要なパッケージをまとめてインストール
内訳:
- dpkg-dev
- g++
- gcc
- libc6-dev
- make
sudo apt-get install build-essential
xmonad, xmobar
Haskell製タイリングウィンドウマネージャ。最近はWindows10でもタイル機能が本格的に実装されたりしたが、xmonadは他のawesomeなどのタイリングウィンドウマネージャに比べてもかなり細かく設定ができ、完全なオレオレデスクトップを構成することができる。
sudo apt-get install xmonad xmobar
設定ファイルは~/.xmonad/xmonad.hs
と~/.xmonad/xmobarrc
。
関連して、dmenuアプリケーションランチャーをインストール
sudo apt-get install dmenu
urxvt
普段使用する端末は、urxvt。 他のターミナルエミュレータに比べると軽量で、後で紹介するCLIファイルマネージャrangerで画像プレビューがきちんと行える点で優れている。
sudo apt-get install rxvt-unicode-256color
設定ファイルは~/.Xdefaults
。色の設定もここに書かれている。
フォント設定
上の端末の設定とzshの設定に関して、powerlineに対応したフォントを使用したい。 自分の好みのフォントはInconsolataなので、このフォントをダウンロードしてきて、これにpowerlineパッチを適用する。 適用するのにfontforgeが必要。
~/.vimrc
に以下を書いておく
NeoBundle 'Lokaltog/vim-powerline'
ターミナルで以下を実行する(NeoBundleでvim-powerlineはインストール済みとする):
sudo apt-get install python-fontforge git clone https://github.com/powerline/fonts/ ~/.font/powerline_fonts sudo fontforge $HOME/.vim/bundle/vim-powerline/fontpatcher/fontpatcher $HOME/.font/powerline_fonts/Inconsolata/Inconsolata\ for\ Powerline.otf
日本語入力
日本語入力は、ibus-mozcを使うことにする。
sudo apt-get install mozc-utils-gui ibus-gtk3 ibus-mozc
コマンドラインから
ibus-setup
を実行して、mozcをaddしてから、mozcの設定を行う。大体デフォルト通りで、数字や記号が半角になるようにする。
ubuntu-extras-keyring
いろいろ入る。
sudo apt-get install ubuntu-extras-keyring
dropbox
dropboxを使って複数のマシンで普段のタスクを共有する。 リンクが変わっている可能性もあるので、一度確認すること。
wget -O - "https://www.dropbox.com/download?plat=lnx.x86" | tar xzf - ~/.dropbox-dist/dropboxd
ファイルマネージャnautilusでdropboxの動作状況を確認できるようにする
sudo apt-get install nautilus-dropbox
vimperator
普段のブラウジングはFirefoxでプラグインのvimperatorを使っている。 Firefoxを起動してsyncにログイン後、しばらく待てば自動的にvimperatorを含めたプラグインがインストールされる。
現段階で入れているプラグインを列挙しておくと、
- Adblock Plus
- Auto Reload
- customize_titlebar_v2
- Desktop Notifications for Android
- filebrowser-enhanced
- Google Scholar Button
- QR Code Image Generator
- Stylish
- Vimperator
設定ファイルは、~/.vimperatorrc
と、~/.vimperator/
ディレクトリ以下に入れる。
vimperatorのプラグイン管理: vimppm
更にvimperatorのプラグインを管理するために、vimppmという管理プラグインを入れておく。
mkdir -p ~/.vimperator/vimppm cd ~/.vimperator/vimppm git clone https://github.com/cd01/vimppm.git
~/.vimperatorrc
にこのファイルを読み込むように書いてあるので、Firefoxでコマンドラインから:vimppm install
とすると、設定ファイルに書かれているプラグインがすべてインストールされる。
現段階でインストールしているプラグインの一覧は以下:
- appendAnchor.js
- copy.js
- PDF.js.js
- nicontroller.js
カラーテーマを適用する
git clone https://github.com/vimpr/vimperator-colors.git ~/.vimperator/colors
google-chrome
Google Mapなどについては、FirefoxよりGoogle Chromeの方が軽いみたいなので、こちらもインストールしておく。
公式の用意しているppaパッケージからインストールする。
wget -q -O - https://dl-ssl.google.com/linux/linux_signing_key.pub | sudo apt-key add - sudo sh -c `echo "deb http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main" >> /etc/apt/sources.list.d/google.list`
2つ目のコマンドがパーミッションがないとかでうまく行かない時は、自分で対象のファイルを編集すれば良い。 この後に
sudo apt-get update && sudo apt-get install google-chrome-stable
google-chromeをインストールしたあとは、これを起動してGoogleアカウントでログイン。 自動で履歴や設定、ブックマークなどが読みこまれるので、しばらくじっと待つ。
tmux, tmuxinator
tmux: ターミナルマルチプレクサ
sudo apt-get install tmux
tmuxinator: tmuxをより便利に使うためのRuby製ソフトウェア
sudo gem install tmuxinator
Paper icon theme & gtk theme
sudo add-apt-repository ppa:snwh/pulp sudo apt-get install paper-icon-theme paper-gtk-theme
peco
(下のコマンドには注意。i386のPCにインストールしているし、バージョンも上がるかもしれない。一度確認しよう)
wget "https://github.com/peco/peco/releases/download/v0.3.3/peco_linux_386.tar.gz" tar xzvf peco_linux_386.tar.gz cd peco_linux_386 sudo chmod +x peco sudo cp peco /usr/local/bin
Python 関連
pipのインストール&各種モジュールのインストール
sudo apt-get install python-pip sudo apt-get install python-numpy sudo apt-get install python-scipy sudo apt-get install python-matplotlib sudo python pip install -U pip sudo python pip install "ipython[all]"
pipだけaptからインストールしてきて、その後のパッケージはpipでインストールする方法もあるが、aptで入れると前提のライブラリも入れてくれるので、一旦このようにインストールしてから、後で
sudo python pip install -U numpy
のようにすればよい。
youtube-dl
sudo pip install youtube-dl
CLIファイルマネージャranger
コマンドラインで動くファイルマネージャranger。おすすめ。Python製。
cd ~/.git git clone https://github.com/hut/ranger.git cd ranger sudo make install ranger --copy-config=all
追加して入れておくといいモノ
- atool
アーカイブファイルの管理ツール - w3m
CLIウェブブラウザ- w3m-img
ターミナル内での画像表示
- w3m-img
- lynx CLIウェブブラウザ
- highlight
Universal source code to formatted text converter - mediainfo
command-line utility for reading information from audio/video files - xpdf
Portable Documnet Format (PDF) reader - caca-utils
text mode graphics utilities - ffmpegthumbnailer
fast and lightweight video thumbnailer
sudo apt-ge install atool w3m w3m-img lynx highlight mediainfo xpdf caca-utils ffmpegthumbnailer
TeX関連
TeXLive日本語版をインストールする(時間がかかる):
sudo apt-get install texlive-lang-cjk
bibtexを便利に編集するのにVimのquickrunを使った構成を考えた(コマンドラインで動かすファイルマネージャrangerの設定)が、そこで必要
sudo apt-get install bibclean bibtex2html
コマンド一つでLaTeXコンパイルを必要な回数行ってくれるソフトウェア。 vim-quickrunと使うと幸せ。
sudo apt-get install latexmk
設定ファイルは~/.latexmkrc
編集環境はVimで。
arandr:
xrandrのシンプルなGUIフロントエンド
sudo apt-get install arandr
音楽・動画関連
sudo apt-get install ffmpeg ffmpeg2theora cmus mplayer2 mpv pulseaudio-module-jack
画像表示・編集
sudo apt-get install feh imagemagick
その他(重要度が低いとは言ってない)
- colordiff
diffに色をつけて表示する - figlet
端末上で、ある文字列を複数の文字の並びで表示する - luakit
firefox+vimperatorのように操作できる軽量ウェブブラウザ。個人的にFirefoxにとってかわる期待のホープ。 - lxappearance
GNOME環境やUnity環境以外でGTKテーマなどを変更するのに便利なGUIアプリケーション - mupdf, mupdf-tools
軽量なPDFファイルビューアー - mutt
CLIメールクライアントソフト - pandoc
様々な形式のテキストファイルからHTMLやPDF、等多くの形式に変換できるソフトウェア。Haskell製。 - recordmydesktop
画面の録画 - speedometer
ネットワーク接続のデータ送信受信速度をグラフ化して表示するCLIアプリケーション。Python製。 - tree
ファイルをツリー状に見やすく表示。デフォルトでは入っていなかったと思う - xautomation
スクリプトでマウス操作とキーボード操作を行う - xbacklight
画面の明るさを変更するフロントエンド - xclip
コンソールからクリップボードを操作する - xsel
xclipに似ている - xscreensaver
スクリーンセーバ
sudo apt-get install colordiff figlet locate luakit lxappearance mupdf mupdf-tools mutt pandoc par recordmydesktop speedometer tree tty-clock tudu xautomation xbacklight xclip xsel xscreensaver
まとめ
大体こんな感じでパッケージをインストールして、dotfileからリンクを貼って、ってして、一日もかからずにほとんどいつもどおりの環境に戻りました。 これもGit、GitHubなんていう便利なものがあったり、設定ファイルをまとめて管理するLinuxらしさだったり、またaptやpip、gemといったお利口なパッケージマネージャがあったりしたおかげで、かなり楽ちんでした。 Windowsではこうはいかなかったんじゃないかと思う。。
ということで、ここで一旦おしまいです。
次はluakitについて少し書きたいと思います。結構気に入ってきたので。